職場
インタビュー

一般の病院から精神科へ移った当時は「これがやりたい！」という強い意志ではなかったんです。通いやすい職場を探していて見つけました。実際に働いてみると、それまでの仕事とは違うことがいっぱいでした。例えば患者様への対応では寄り添うだけではなく助言が必要。「生きていくのがつらい」とこぼしてしまう方もおられますが、「つらいよね」と同調するだけではなく「今はまだそんなタイミングじゃないよ。生きてる場所が違うだけだよね。次もまた会おうね」と言葉を添えて、“死なない約束”をとりつけるということを心掛けています。5年間勤務して、精神科をもっと知りたいという頃に「ライブリー」の立ち上げを知って合流しました。自分の理想の看護のやり方、働き方を実現できそうだと思いました。

利用者様のお宅を訪問してケアをしています。地域の中には私たちを支援してくださる方がたくさんいる、ということを実感しています。病院では、医師がいて、ワーカーさんに…、という環境が当たり前ですが、地域では自社以外から協力を得ることが必要です。様々な職種・事業所の方と役割分担しつつタッグを組んで、情報共有しながら利用者様を支えています。「看護師」という肩書にとらわれず、利用者様を支えるメンバーの一人として自分ができることを精一杯やっています。

「山﨑さんはいますか」と利用者様からお電話をいただけると嬉しいですね。担当制ではないけれど、自分が頼っていただけているのを実感します。「何かあったらいつでも電話してね」と伝えてお宅を後にします。すると、帰り際に「また来てよぅ」と言っていただけたりもします。利用者様は20代から80代と幅広く、妊婦さん、産後うつの方もいます。統合失調症やうつの利用者様が多く、利用者様と接する際に自分自身もつらかったり、もっと成長しないといけないと感じることもありますが、一番気をつけていることは、自分の調子に関わらず一定のキャラクターでいることです。あとは、“やってあげている”とは思わないこと。そのスタンスを大事にこの仕事を続けていきたいと思います。

私には4歳の子どもがいます。1歳半の子どもがいるスタッフもいます。子育てとの両立は大変ですが、会社の理解があるので成り立っています。事情があって子どもを預けることができない時には、会社に連れて来ても大丈夫と言われています。小規模だからこその柔軟さや会社としてしっかり対応してくれることがありがたいです。ある意味自由な社風なので、スタッフもいきいきと働いています。訪問看護の仕事をおもしろいと感じられるのは、「利用者様とこんな風に接したい」という自分の看護観を実現することが出来るからだと思います。ライブリーとしても、自分の看護観をお持ちの方にぜひ来ていただけると嬉しいです。