職場
インタビュー

「患者様の日常生活を楽にするためのリハビリに関わりたい！」これは、私が大学で学び、実習を経験する中で自分に芽生えた思いです。就職の際、光南病院に回復期リハビリテーション病棟があり、日常生活動作能力の向上を目的に患者様個別のプログラムが作成されていること、また、セラピストはマンツーマンでじっくり（40～60分）患者様の訓練に関われることを知り、ここへの入職を決意しました。

例えば、患者様が何か動作ができないときは、なぜできないのか、曲がらない関節があるのか、バランスがとりにくいのか、それを改善していくために、どの部位にどんな訓練が必要か、と詳細に評価を行います。患者様一人ひとりに最適なプログラム内容を作るため決まったマニュアルはありません。リハビリ中に機能の回復に合わせてその場で新たな訓練をすることもあります。患者様が退院されるまで担当を変わることはないので、一つひとつ段階を踏みながら生活に必要な動作を獲得され「できましたね！」と一緒に喜べる時はとても嬉しいです。

入職から2年が過ぎた頃だったでしょうか、私の態度は一方的になっていたように思います。仕事に慣れたつもりでも、実はいっぱいいっぱいで「機能回復のために何とかしたい」という思いが先立ち、患者様と気持ちがすれ違う失敗をしてしまいました。そこで、患者様が「こうしたい」という気持ちをくみ取った上で納得してもらえる方法を探すことが重要だと気付いたんです。例えば、本当は外出できるようになりたい患者様に、それを聞く事が出来なければリハビリもそのような内容にはなりません。気持ちを知ろうとしなければ、患者様の生活範囲を狭めてしまう可能性もあるのです。患者様の気持ちをしっかり聞く事の大切さはずっと忘れないでいたいと思っています。

現在はリハビリ部作業療法科のサブリーダーを任され、日々のスケジュール調整ほか臨床業務も増えています。自分自身は、これから認知症についての知識を深め、患者様とのコミュニケーションに活かしたい、と考えている所。当院の特長でもあるチーム医療が、更に徹底されるようリハビリ部全体のスキルアップを目指し、後輩たちも育てていきたいと思っています。医師、薬剤師、看護師、セラピスト、ケアワーカー、医療相談員、栄養士が密に連携するリハビリは、私が「やりたい」と思っていた仕事そのもの。職種それぞれの専門的な意見を交換・共有しながら患者様をサポートしていくリハビリに、大きなやりがいを感じています。