職場
インタビュー

リハビリの学校を卒業後、総合病院で6年間勤務していました。入院・外来リハビリをはじめ、訪問・通所にも携わる中で、ひとり一人のご利用者様にじっくりと関われる訪問リハビリの仕事は一番楽しく、やりがいを感じていました。「ゆくゆくは在宅分野一本でやっていきたい。」そう思っていた所に、こちらの施設様からお声がけがあり、入職を決めたのです。まさに、タイミング・ご縁ですよね。

現在は、午前中に3件、午後から5件程度の訪問を行っています。病気や障害をお持ちの方、高齢で家に閉じこもりがちになった方々に対して、お一人ひとりの悩みや要望に対応しながら日常生活に密着したリハビリを行っています。例えば、午前中にリハビリを行った方に対しては「午後から少しお買い物に出かけてみてくださいね。」という具合に、少しでも外への活動量をあげるきっかけ作りになればと思っています。看護師さんの指示の元に動く訪問看護と違って、訪問リハビリでは計画書作成の段階からしっかりリハビリスタッフが関われるので、利用者様と1対1のつながりがしっかりでき、利用者様と一緒にリハビリに取り組むことができるのでやりがいがありますね。ゆくゆくは通所サービスを利用できるように、そのタイミングを逃さないように、普段からケアマネさんとの情報共有も大切にしています。

リハビリは利用者様ひとり一人の状態に合わせてやっていくので、なかなか“計画どおり”という訳にはいきませんが、「ご家族と外食が出来た！」「買い物に行けた！」など、“結果的に良くなっていた”というお話を伺うと、私たちも本当にうれしいですね。支えるご家族様の嬉しい変化も感じています。決まった曜日の決まった時間に訪問させていただく事もすごく意味のある事で、今までは一日中寝間着で過ごしていた方が、私たちが来る前に着替えをして待っていてくださったりと日常生活の中にも少しづつ変化があらわれてきたりします。体が思うように動けなくなって閉じこもりがちだった利用者様が、日常生活の中で“自信”を経験し、行動範囲が広がるきっかけになれることは訪問リハビリの一番の喜びであり、やりがいを感じている所です。

現在は、訪問リハビリだけでなく、市の地域包括支援センターと連携し、地域の公民館へ出向いて高齢者の方への健康運動指導も行っています。現役を引退したものの、まだ介護保険を使う前の段階の高齢者の方々に対して、地域の皆さんが気軽に社会参加できるよう、私たち専門職のスタッフが介護予防の観点で健康体操を行っています。作業療法士という自分の職種が予防介護の段階でも活かせるのはありがたいことです。自由度が高く、新しい取り組みに対してものびのびと任せてもらえる、自分で納得して進めさせてもらえる、今ある職場環境のおかげです。 　　　　　　

総合病院でも勤務してきましたが、やりがいある訪問リハビリに携わりながら、休日にはしっかり子どもと関わる時間も取れているので、実は今が一番、仕事とプライベートのバランスが取れていると思います。ありがたい事ですよね。仕事上はもちろん、プライベートでもしっかりアンテナをはって、色んな人と関わりながら今後の仕事に活かしていけたらと思っています。