職場
インタビュー

平成２０年のオープン時から勤務しています。他の介護施設での勤務経験もありますが、ここは組織がとても柔軟。まず、施設長との距離が近いんですよ。スタッフの「やってみたい」にちゃんと耳を貸してくれて「やってみよう」とGOを出してくれる。これまでも、入浴時の人員配置を改善したり、利用者様の希望を新しく取り入れたり、ここでの暮らし・時間が快適になるかもしれない、というアイデアはどんどん試しているんです。６０代の看護師も、２０代のスタッフもキャリアは関係なく、誰でも意見を言える和気あいあいとした職場です。

何でも聞ける、これって重要だと思います。あかいわの丘には、毎日３人は看護師がいます。３人のうち１人は、状況に応じて館内を自由に動いているので「どうなんだろう」「あれ、ちょっとおかしい？」と少しでも気にかかったら、すぐに看護師を呼んで質問。「そういうことだったのか」「大丈夫なんだ」とその場で不安が払拭されます。次の業務にも集中できますよ。夜も看護師が勤務していることが多く、もしいなくても、オンコールですばやく対応してくれます。だから夜勤も安心。看護師の勤務体制にゆとりがあってすぐに処置・判断ができるのは私たちスタッフだけでなく、利用者様にとってもいいことですよね。

図書館へドライブ♪　スーパーへ買い物♪中庭でくつろぎのティータイム♪これはあくまで一例。利用者様と過ごす時間には利用者様の「やりたいこと」をなるべく取り入れています。お得意の園芸や野菜づくりに精を出されている方もいっぱい。私が土や苗を触っていると「そこは違うんじゃあ」と教えてくれます。育った旬の野菜を皆さんでいただくのも美味しいんですよね。今年作ったフルーツポンチには、ここで収穫した真っ赤なスイカが入りました。やりたいことができる、ってすごい刺激になるんです。普段あまり動かれない方が、そのときばかりは前へ前へ出てこられてイキイキと活動していらっしゃるのを見ると、思わず顔がほころんでしまいます。

若いスタッフに質問されたことがあります。「なんで分かるんですか？」と。私が「○○さんはそろそろ熱が出そうだから気をつけて」と他のスタッフに申し送りをしたときのことでした。“熱が出そう”なのは、私が介護施設での勤務経験を積んでいるからこそ分かること。それをスルーせずに「なぜ？」と感じてくれたことを私は嬉しく思いました。利用者様との接し方や観察の仕方について興味を持った若いスタッフは、その後メキメキ力をつけました。今、リーダーとして日々指導していますが、課題は、どうすればみんなに効率よく学んでもらえるか、ということです。成長のきっかけを掴める人とそれに気づかない人がいる。でも、みんなに育ってほしい。そのために、きちんと伝えること、丁寧に理解してもらうことを、まずはやっていきたいと思っています。