職場
インタビュー

新卒から総合病院で1年勤務しましたが、そこから家庭に入り、長いブランクがありました。復職を考え始めた当時から介護の現場にこだわって仕事を探しましたが「看護師」として採用された福祉施設では、有資格者として求められる期待が大きく、私にとっては少し窮屈に感じることがありました。正直、看護師としてとっさの判断を求められると自信がなかったのです。実務経験の少ない私にとって「看護師」の責任はとても重く感じられるものでした。

今働いているデイサービスセンター「メルシ」では、介護スタッフの皆さんと同じ立ち位置で、一緒に協力しながら利用者様へのサービス・ケアを行っています。それがとても心地いいんですよね。もちろん、看護師として持っている知識はフルに活かして質問・相談にお答えしていますが「う～ん、どうかな」という時には、スタッフみんなが「解決しよう」と協力してくれる雰囲気があるんです。私自身、もっと勉強しなくちゃ、という気持ちになります。「皆さんのためにお役にたちたい」という思いが強くなりますね。

「メルシ」はもともと普通の民家だった建物を利用しています。畳の部屋に、みんなで囲める机、こたつがあって、利用者様は、自分の家に近い感覚で過ごされています。すぐそばには小学校があり、校庭で遊ぶ子どもたちの姿を見たり、元気な声を聴けるのも“癒し”になっていますよ。庭の菜園で作物をつくるのも、床の間に花を飾るのも、みんないきいき。天気のいい日にちょっと車に乗って、近場まで出かけるのもいい気分です。

目標は「機能訓練」について、より知識を深め、利用者様やそのご家族の方々から喜んでいただけるサービスをもっと増やしていくことです。「メルシ」には定期的にリハビリの先生が来ていますが、自分自身でも専門的に学んでみたいです。流行のマシンだけではなく、身近なものを工夫して使うことで利用者の方が気軽に取り組める訓練を考えられたらいいですね。あと、介護の現場で大切なことは「気づき」だと思うので、普段からしっかり利用者様と向き合って、一人ひとりの体調・気持ちの変化に気づきたいです。利用者様は、耳を傾ければ、語ってくれます。利用者様から話しかけてもらえるような存在になって、みなさんの楽しい毎日を支えていけたら、と思います。